~第7回 フレイル予防でととのう ~
先日、ラジオで認知症について特集されていました。普段ラジオはあまり聴くことはありませんが、高齢者の割合・認知症になる割合の多さに驚き思わず聞き入ってしまいました。
フレイルとは
最近は認知症以外にも高齢化に伴い様々な症状・病気が話題になっています。中でも「フレイル」という言葉を皆さんご存知でしょうか。
「フレイル」とは老化に伴う種々の機能低下（予備能力の低下）を基盤とし、様々な健康障害に対する脆弱性が増加している状態、すなわち健康障害に陥りやすい状態」)のことをいい、健康な状態（健常）と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。
フレイルの基準は5項目あり、3項目以上該当するとフレイル、1または2項目だけの場合にはフレイルの前段階であるプレフレイルと判断します。
1.体重減少：意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
2.疲れやすい：何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
3.歩行速度の低下
4.握力の低下
5.身体活動量の低下
フレイルの状態になると、死亡率の上昇や身体能力の低下が起きます。また、何らかの病気にかかりやすくなったり、入院するなど、ストレスに弱い状態になっています。例えば健常な人が風邪をひいても、体の怠さや発熱を自覚するものの数日すれば治ります。
しかし、フレイルの状態になっていると風邪をこじらせて肺炎を発症したり、怠さのために転倒して打撲や骨折をする可能性があります。また、入院すると環境の変化に対応できずに、一時的に自分がどこにいるのかわからなくなったり、自分の感情をコントロールできなくなることもあります。転倒による打撲や骨折、病気による入院をきっかけにフレイルから寝たきりになってしまうことがあります。
フレイルの状態に、家族や医療者が早く気付き対応することができれば、フレイルの状態から健常に近い状態へ改善したり、要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。
引用：健康長寿ネット https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/frailty/index.html
フレイルと低栄養
フレイルは低栄養と大きく関連しているといわれています。
令和元年年国民健康・栄養調査の結果によると、65歳以上の高齢者の低栄養傾向（BMI≦20kg/m2）の人の割合は男性12.4%、女性20.7%、総数16.8%で、およそ高齢者6人に1人が低栄養状態のリスクが高いと考えられています。
引用：令和元年国民健康・栄養調査より
低栄養状態にならないためにも、普段からタンパク質・カルシウム・ビタミンなどを意識した食事が大切になります。
普段の食事にひと手間！
普段の食事をいきなり変えることは難しいと思いますので、今回はちょっとした工夫をご紹介いたします。
① 納豆にプラスα！
普段食べている納豆にしらす・サクラエビ・海苔・ツナなどを追加することで、不足しがちなカルシウム・たんぱく質を補うことができます。
② 間食を食べる！
1度に多くの物を食べることができない場合は食事回数を増やしても問題ありません。
不足しがちな栄養素を補給する面でも、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品（カルシウム）や果物（ビタミン）を選んでみてはいかがですか。
③ スーパーやコンビニを上手に活用！
お肉やお魚、自身で調理するには手間がかかる・・・。そんなときは缶詰め・ゆでたまご・サラダチキン等加工済の物をうまく活用してタンパク質を補っていきましょう！
食事内容以外にも高齢者の食生活の特徴として、独居や高齢者だけの世帯になると、買い物や調理が億劫になる、食事そのものへの関心が薄れ、食生活が単調になってしまう、食事の回数が減る、といったことが挙げられます。
また、独居や高齢者だけの世帯では、人との交流が減り社会的に孤立しやすく、外出する頻度の低下や、運動不足から食欲低下、あるいは、食事量の減少を引き起こしやすくなります。食事の環境も大切になりますので、誰かと一緒に食べることが大切ですね。私も地元、北海道へ帰省する際には家族や親戚との食事の時間を大切にしていきたいと思います。皆さんも食事の時間を改めて見直してみてはいかがでしょうか。
今月の整い場所 「反町浴場」
神奈川県横浜市にある「反町浴場」。夜になるとネオンに光る「SPA ゆ 反町」という看板が目印です。大浴場は1・2階に分かれており、男女日替わりとなっています。
108度と温度が高めのサウナ。そして水風呂は上からも冷たい水が流れるところが大変魅力的です。露天風呂もあり、外気浴も十分に楽しめます。これからの季節は露天風呂で涼みながら入るのもいいですね。